税務関係情報

一覧にもどる

2025-03-03

賃上げ促進税制の改正をわかりやすく解説

 賃上げ促進税制とは、企業が一定の水準で従業員の賃金引き上げを行った際に税制優遇を受けることができる制度です。物価高に負けない構造的・持続的な賃上げを強化することを目的に作られました。具体的には、従業員の給与等を前年度より引き上げることで、引き上げた額の一部を法人税等から控除することができます。


●3つの改正点
1.改正前は全企業向けと中小企業向けの2種類でしたが、新たに中堅企業向けという区分ができました
2.仕事子育て両立支援又は女性の活躍推進の認定を受けることによる上乗せ措置の結果、税額控除率が増えました(賃上げの割合によっては、改正前と比較して控除率が下がる場合もあります)
3.中小企業向けに5年間の繰越税額控除制度が設けられました

 令和6年度改正版賃上げ促進税制の概略は以下の通りです。


 この改正は令和6年4月1日以後開始する事業年度より適用されます。特に中小企業にとっては、赤字となった年でも以後5年間について税的優遇措置を受けられるため、使いやすい制度になったのではないでしょうか。この要件を満たすためには法人税等の申告書作成の仕方が重要になりますので、ぜひ税理士にご相談ください。


                                              作成者 築山