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2024-06-25

即活用!!!「収益性の分析」とは?

収益性の分析とは経営の収益性を見て、企業が利益を生み出す力があるかどうかを分析する手法です。収益性の分析では、①売上高を視点に見る分析方法と②資本を視点に見る分析方法の2つがあります。今回は一般的な指標として①の「売上高売上総利益率」と「売上高経常利益率」、②の「自己資本利益率」と「総資本利益率」をご紹介します。


●売上高売上総利益率(粗利率)
  【売上高売上総利益率(%)=売上総利益÷売上高×100】
 売上高売上総利益率では、「本業」においての利益率を知ることができます。一般的には利益率が高いほど良いとされていますが、業種間で差異があるため、同業他社や業種平均との比較が有効です。


●売上高経常利益率
  【売上高経常利益率(%)=経常利益÷売上高×100】
 売上高経常利益率は、資金調達コストなども含めた企業の総合力を表す重要な指標です。本業とそれに付随した事業の収益や費用を含めた会社全体の収益力が把握できます。業種によって違いはありますが、10%以上あれば優良といえます。

●自己資本利益率(ROE)
  【自己資本利益率(%)=当期純利益÷自己資本×100】
 自己資本利益率は株主からの投資によって調達した資本がどれだけ効率よく使われているかを表す指標で、投資家が経営者の業績を評価する重要な指標です。10%が目安であり、指標が高いほど資本投下されたお金の有効活用がされているといえます。


●総資本利益率(ROA)
  【総資本利益率(%)=当期純利益÷総資本×100】
 総資本利益率は企業全体の経営効率を測る指標で、企業が調達した資本の利用によってどれだけの利益をあげることができたかを示します。高ければ効率の良い経営と推測されます。


以上、企業の収益性の指標を大きく分けて2つの視点からの分析方法をご紹介しました。
自社の過年度の業績をもとに時系列で比較をすることで収益性の判断をすることができます。
また、業界平均や同業他社と比較をすることで、自社の経営の特徴や改善点など把握できるのではないでしょうか。

                                              作成者 小幡